2020年東京オリンピックでも正式種目として熱い試合が繰り広げられたビーチバレー。バレーボール好きならみなさん気になる競技の一つだと思います。ビーチバレー、バレーボールともに今大会では惜しくもメダル獲得とはなりませんでしたが、白熱した戦いに私もテレビの前で熱く声援を送っていました!
ビーチバレーといえば砂浜でサングラスや水着を着用した選手が試合をしているイメージが一般的だと思いますが、その明確なルールやバレーボールとの違いはご存知でない方も多いかと思います。
ビーチバレーはバレーボールとはルールもよく似ており、バレーボール経験者なら競技しやすいスポーツです。ですが、砂浜という環境や競技人数など、似ているように見えて実はビーチバレーならではのルールも多く存在する唯一無二のスポーツです。
ここではそんなビーチバレーとバレーボールの違いを徹底解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!
ビーチバレーとは
ビーチバレーとはバレーボールがルーツの競技。アメリカ・ハワイが発祥の地ともいわれています。
ビーチバレーとはその名の通り砂浜(ビーチ)にネットを張ったコートで行うバレーボール競技で、2人1組のペア同士で競い合います。日本においてのビーチバレーの歴史はまだ浅く、1980年代頃から本格的に競技人口が増え始め、日本各地で競技会を開催するようになりました。
現在のビーチバレー世界競技人口は約1000万人。
アメリカ、ブラジル、欧州を中心に人気の高いスポーツです。1987年には初の国際大会がブラジルで行われ、オリンピックにおいては1996年アトランタオリンピックから正式種目として追加。この頃からビーチバレーというスポーツが世界や日本国内にも広く認知されるようになりました。
これまでのオリンピックでの日本の成績は2000年シドニーオリンピックの女子チーム高橋・佐伯ペアが4位入賞の活躍。
今後はメダル獲得も大いに期待されている注目スポーツともいえますね。近頃はバレーボールの元全日本代表選手がビーチバレーに転向し、第二の競技人生をスタートするなんてことも多く見られます。2020年東京オリンピック男子ビーチバレーには、男子バレー元全日本代表「ゴッツ」の愛称として親しまれた石島雄介(いしじま ゆうすけ)選手も出場。バレーボールからビーチバレーへと転向し、北京オリンピックに次ぐ日本代表入りを果たしました。
バレーボールとは
みなさんご存知のバレーボールとは、1890年代にアメリカの体育指導者・モルガン氏が創案したアメリカ発祥のスポーツです。
バレーボールは主に体育館などで行う室内競技であり、天候や四季を問わず楽しむことができます。基本的なルールはネットを挟み、1チーム6人でボールを先に対戦相手のコート内に落とした方が勝ちという簡単なものです。ですが学校の体育の授業などでルールは簡単だけど、なかなかボールが繋がらない・決まらなくて難しい!と感じた方もいらっしゃると思います。
そうなんです。バレーボールは相手のコートに返すまでに3回しか振れることができないので、非常にチームワークが重要の団体スポーツ。個人の力だけではどうにもならないので、仲間との結束力がバレーボールをより楽しめる秘訣になるのです。
そして実はバレーボールの国内競技人口は年々増加傾向!リオデジャネイロオリンピックで女子が銅メダル獲得の活躍や、東京オリンピックで歴史的勝利を続けた男子バレー、そして大人気アニメ「ハイキュー」の影響など、バレーボールは今とてもアツいスポーツの1つなんです。
ビーチバレーとバレーボールの違い
ビーチバレーとバレーボールは似ているようで、ルールや環境で大きく違う点があります。バレーボール経験者だからといって安易に試合に参戦すると、思わぬ違和感や反則で失点!なんてことも。バレーボールと似ているようでしっかり独自のルールもビーチバレーには存在しますので注意が必要です。
ビーチバレーとバレーボールには下記6つの異なる点があります。
- 環境
- ユニフォーム
- 競技人数
- コートの大きさ
- ボールの大きさ
- ルールの違い
それでは詳しく解説していきましょう!
❶環境
ビーチバレーは砂浜で試合を行うため夏場はオンシーズン、冬場はオフシーズンになります。砂浜という環境は非常に足元をとられやすいのと、屋外ということで日差しなど自然の影響も受けやすいので、瞬発力や体力がより求められます。一方バレーボールは室内競技のため、1年を通して試合が行われます。夏の体育館は熱気と湿気が凄まじく、爽やかな潮風を浴びてプレーできるビーチバレーがちょっぴり羨ましく思えますね。
❷ユニフォーム
ユニフォームはどちらも一定の規定があり、女子選手の例でいうとビーチバレーはビキニ水着の着用します。必ずビキニ水着を着用しなければならない訳では無いですが、動きやすい観点から着用する選手も多いようです。一方バレーボールはチーム内でユニフォームやソックスなどが統一されており、ユニフォームには背番号がついています。タンクトップや半袖、短パンやブルマなどチームや国によってさまざまです。
❸競技人数
ビーチバレーは2人制で前衛・後衛やレフト・ライトに分かれてボールを繋ぎます。この2人は自由に配置を入れ替えることも可能です。一方バレーボールは6人制が代表的。6人それぞれにポジションがあり、点を決めた後に6人が時計回りにローテーションして配置が変わっていきます。メンバー交代も可能なので、ピンチサーバーやポイントゲッターを途中投入して流れを変えることも戦術の1つとしてつかわれます。
❹コートの大きさ
ビーチバレーのコートサイズは縦16m×横8m。バレーボールは縦18m×横8mです。人数が少ないビーチバレーのほうが縦の長さが少し短いということになります。ネットの高さはどちらも同じ高さになりますが、砂浜や裸足という環境からビーチバレーのほうが若干高さを感じるかもしれません。
❺ボールの大きさ
ボールの大きさは、約1cmほどビーチバレーのほうが大きくなります。違いとして明確なのはボールの空気圧です。ビーチバレーのほうが空気圧は3割ほど低く、球速がバレーボールと比べると出にくいので2人でもラリーが成立しやすくなります。また、ビーチバレーの方がボールが柔らかく初心者には優しいですね。
❻ルールの違い
ここではバレーボールならOK、ビーチバレーなら反則のルールを主に3つ解説していきます。
1つめは「フェイント」。バレーボールではよく使う戦術の1つですが、ビーチバレーでは反則です。ビーチバレーは人数が少ないのが理由でもありますね。
2つめは「ブロック」。バレーボール同様、ビーチバレーも相手のアタックをブロックすることは可能です。ですがブロックした後のボールに触れられる回数が異なります。バレーボールはブロックに触れた後から3回、ビーチバレーはブロックに触れたら1カウント。その後は2回しか振れることしかできません。
3つめは「試合形式」。バレーボールは25点先取の5セットマッチが公式戦では主流です。(小学生は21点先取)一方、ビーチバレーは21点先取の3セットマッチです。試合展開はビーチバレーのほうが早く進んでいきますが、夏の強い日差しの影響もかなり受けますのでこのような試合形式になったのかと推測されます。
ビーチバレーは意外とあなたの身近でも楽しめるかも?
ルールも分かったところで、少しビーチバレーに興味も持った方もいるのではないでしょうか!
バレーボールは学生時代の部活動や体育の授業で経験がある方が多いかと思いますが、ビーチバレーはどうですか?今までビーチバレーを身近に感じてこなかった方もきっと多いですよね。ビーチバレーはレジャー感覚でもできるアウトドアスポーツ。海水浴シーズンには特に誰でも気軽に楽しめるスポーツの1つです。海水浴ついでにみんなでワイワイ楽しむのも良いですが、せっかく分かったルールのもと、点を競い合う大会に出場してみるのも良いかも!
そんな本格的に試合をしたい方はぜひお近くの大会に参加してみてはいかがですか?意外と夏場はアマチュアの大会も多く開催されています。開催時期はほとんどが夏に限りますので、よく調べてお友達と参加してみるのも良いかもしれません♪服装は自由なことも多いので、気軽にビーチバレーをやってみましょう!
まとめ
ビーチバレーとバレーボールの違いを解説してきました。似ているようで、異なる点も多いビーチバレーとバレーボール。バレーボール経験者だからビーチバレーができるかといえば、そう簡単にはできないんですよね。砂浜や屋外という環境やルールの違いなど、ビーチバレーも唯一無二のスポーツであるので、しっかりと事前の準備は必要です。夏場は海水浴も良いですが、ボールを持参して砂浜でビーチバレーをするのも夏の楽しみ方の1つになりますね♪
それでは最後までご覧いただきありがとうございました。ビーチバレーもバレーボールもみんなで気軽に楽しみましょう♪